長期金利の低下で、大手銀行でもこれまで採算の良かった住宅ローン分野でも
競争が激化してきたので、大手行でもコストのかからないネット型に力を入れて
金利水準は低下してきているようです。
金利水準は5年前の1.5%から1%を切る水準まで低下している。
3000万円を30年ローンで借りると仮定して、金利が0.5%違うとすると
30年間の利払い負担は225万円削減できるので、金利低下のメリットは大きい。
一方で、日本の住宅市場の問題は、新築偏重であることから、住宅投資が家計を圧迫
する例が多いと思う。
手元資金がなく、住宅を購入すると、資産と負債が一気に膨れあがる。
資産について、資産価値が上がるものや、購入金額に比べて収入が高ければ問題が
ないが、一般的には新築で建てた家を1年後に手放すとした場合、3割程度価格が下が
ると想定すると、大きな含み損を抱えることになる。
支払総額が目に見えるものであるが、適切な資産形成を考えた場合、
(1)バランスシートを収入と比較して大きくし過ぎない
(2)資産価値が下がるものを多額に組み込まない
(3)毎月の収入におけるリスク許容範囲を考える
ということは押さえておきたい。
空き家問題が深刻化しつつある日本では、住宅購入は、夢というよりも、負ける確率
の高いギャンブルに近い性質かもと考えてしまった。