人生100年時代の40代のつぶやき

昭和52年、巳年生まれの40代男性がこれからの人生について考えながら、日々の生活を、より良くするためのアイデアを考えるブログ

スルガ銀行の不適切融資と不動産への投資を考える(4)

 前回は、当初想定から大幅に下回る不動産賃貸収入しか得られなかった場合のシュミレーションを行ってみた。

  資金負担に耐えられない状況になった場合に実行するために考えることは以下の3取の方法が考えられる。

 ①取得した不動産を早期に売却し、債務残高を減らす

 ②銀行と金利、返済条件の緩和を交渉する

 ③さらに踏み込んで債務の減免を銀行と交渉する

 このうち、②、③の効果(かぼちゃの馬車問題はこのケースにあたると思われる)について考える。

 ただし、一般的に銀行側には損を求める行為になるため、理論上と実際に条件をのんでもらえるかは別であろう。

(1)金利の引き下げ

 金利を2%まで提言してもらえた場合は、利息支払が軽減できるため、これだけで、手元の資金不足の金額を半減させる効果はある。

 ただし、2%でも借入返済の負担は大きいため、毎年のキャッシュフローでは赤字は続いている。このため、10年で手元資金は約400万円不足することになる。

購入金額 3,000万円
不動産利回り 7.0%
手持預金 0万円
借入金額 3,000万円
借入期間 20年
借入金利 2.0%
  1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目 10年目
賃料収入 210万円 210万円 210万円 210万円 210万円 210万円 210万円 210万円 210万円 210万円
支払利息 60万円 57万円 54万円 51万円 48万円 45万円 42万円 39万円 36万円 33万円
固定資産税 29万円 29万円 29万円 29万円 29万円 29万円 29万円 29万円 29万円 29万円
保険料 9万円 9万円 9万円 9万円 9万円 9万円 9万円 9万円 9万円 9万円
税金 11万円 12万円 13万円 14万円 15万円 16万円 17万円 17万円 18万円 19万円
手取り収入 101万円 103万円 105万円 107万円 109万円 111万円 114万円 116万円 118万円 120万円

 

  1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目 10年目
期首預金 0万円 -49万円 -96万円 -141万円 -184万円 -225万円 -263万円 -300万円 -334万円 -366万円
返済金 150万円 150万円 150万円 150万円 150万円 150万円 150万円 150万円 150万円 150万円
繰越預金 -49万円 -96万円 -141万円 -184万円 -225万円 -263万円 -300万円 -334万円 -366万円 -397万円

(2)元本の免除

 さらに一歩踏み込んで、毎年のキャッシュフローが赤字にならないように考えると、700万円の元金を減額してもらう。

購入金額 3,000万円
不動産利回り 7.0%
手持預金 0万円
借入金額 2,300万円
借入期間 20年
借入金利 2.0%
  1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目 10年目
賃料収入 210万円 210万円 210万円 210万円 210万円 210万円 210万円 210万円 210万円 210万円
支払利息 46万円 44万円 41万円 39万円 37万円 35万円 32万円 30万円 28万円 25万円
固定資産税 29万円 29万円 29万円 29万円 29万円 29万円 29万円 29万円 29万円 29万円
保険料 9万円 9万円 9万円 9万円 9万円 9万円 9万円 9万円 9万円 9万円
税金 15万円 16万円 17万円 17万円 18万円 19万円 19万円 20万円 21万円 22万円
手取り収入 111万円 112万円 114万円 116万円 117万円 119万円 120万円 122万円 124万円 125万円
  1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目 10年目
期首預金 0万円 -4万円 -7万円 -8万円 -8万円 -5万円 -2万円 4万円 11万円 19万円
返済金 115万円 115万円 115万円 115万円 115万円 115万円 115万円 115万円 115万円 115万円
繰越預金 -4万円 -7万円 -8万円 -8万円 -5万円 -2万円 4万円 11万円 19万円 29万円

 しかし、こうしてみると、減額した後の収益のパターンは、当初自己資金を準備した人と同じ構造になるので、真面目に自己資金を貯めた人から見ると、無理な投資をしてその部分を減免してもらうということは(ただし、そこに強引な勧誘などがある場合は別であろうが)、不公平な感じはする。